続・みずうみ

映画のことを中心に、小さく平凡な毎日の中で自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

「anone」最終回

「anone」が終了。

坂元節を堪能したが、回が進むごとにいささか疑問符が増えていった作品でもあった。

とにかく、映画の2時間に比べて、1クールの連続ドラマは8時間以上と相当長いんだけど、それでもやりたいことに対して時間が足りなさすぎて、全体に駆け足、あちこちに消化不良が目立った印象。各要素はとても好きだったので、とってももったいなく思う。きっと、物理的にいろいろ無理があったんだなあ、と。

 

あのねさん、最後まで惹き付け続けた。なんと素晴らしい女優さんかと思う。

あおばさんも回を追う毎に良かったなあ。特に最後の2回、印象深かった。仏頂面で「わたし、これまでになく機嫌いいんですよ」と言ったところ、涙出た。

ハリカちゃんと彦星くんの、今しかない子どもらしい純粋な恋も、ふたりによく似合っていた。

コメディ、ファンタジー、ホームドラマが入り交じったエッセンスも堪能したし、できあいのでこぼこした疑似家族が、どれだけ彼らの生きるよすがになっているのかということが、たわいもない会話や、食卓を囲むこと、並んで家事をすることなどからすごく説得力をもって伝わってきた。大事なものはここにあるよ、と。

 

同時に、盗まれた1000万円の行方など、いろいろ尻切れとんぼであった。もちろん作品が答えを出す必要はない。くどくどしく説明しすぎるよりは良いと思う。

良いんだけどその上で思うのは、「お金ってなんなんだろう」という根源的な問いについてはもう少し深みをもって感じさせてほしかったのと、主要なキャラクターの造形はさすがに見事だなと思うものの、れいちゃんをはじめとした、「子ども」という立ち位置で登場するキャラクターの何人かに違和感があり、特にれいちゃんは非常に一貫性のない人物で、見ていていらいらするままで終わってしまったのは残念だった・・・。

 

あくまで主観的な感じ方に過ぎないのはわかっているけれど、子どもってそんなんじゃないよ、親子ってそういうんじゃないよって感じてしまうことがたびたびあった。

 

れいちゃんについては、作品における芝居回しの役割の一端も担っていたので、物語に振り回されてしまったという部分もあったかもしれない。

この一貫性のなさをどう納得に落とし込むか、役者さんもやりにくかったろうなあと思う。れいちゃん含め、キャスティングはみんな良かったなあ。

 

とはいえ、我ながら期待しすぎなんだってば、ということだ。

今作を最後に、坂元さんはひとまず連続ドラマをやめるとのこと(インスタでメッセージを見た)。

それもあって、こんだけぎゅう詰め作品になったのかも。

淋しくなるなと思うが、舞台など他の分野で坂仕事を予定しているとのこと。今後も新作を楽しみに待つ。

 

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公式ツイッターより