続・みずうみ

小さく平凡な毎日の中で、自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

クリスマスの音楽番組

クリスマスに見た音楽番組ふたつ。

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Netflixのコンテンツ、「ビル・マーレイ・クリスマス」。制作は2015年。監督はソフィア・コッポラだから、「ロスト・イン・トランスレーション」のコンビ再びだ。

ビル・マーレイは、年取るごとに扱いづらい感じのいい味のおっさんになり、今ではある意味最強のキャラである。思慮深いような、何も頓着してなくどこまでも適当なような。いい人のような、人でなしのような。

 

この56分という短い作品において、ビルは本人役で、彼のひょうひょうとした小ずるさと、振り切れていそうでほんのり薄暗い独特のムードが絶妙なリラックス感をかもしながら、舞台裏を覗き見せるみたいなゆるいお話が進んでいく。

折々にさまざまな時代とジャンルのクリスマスソングが歌われて、それぞれにいい味を出している。

 

カメオ出演するセレブたちの、愉しげな力の抜けようにもにっこり。

中でも、ポール・トーマス・アンダーソンの奥さんである、コメディエンヌのマーヤ・ルドルフはチャーミングだったなー。肝が座っていて包容力があって。見ていると心愉しくなる人だ。

 

そしてマイリー・サイラスの「Silent Night」。このあまりにもど定番、ベタ中のベタな曲を、こんなにカラフルに、ジャジーに歌い上げてしまうなんて。

 

それもこれも、ポール・シェファーのどんな歌い手も受け止める素晴らしい伴奏あってこそ、成立した作品だなと思う。

 

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毎年恒例の「クリスマスの約束」。クリスマスの深夜に地上波で放映される。

オフコース小田和正って私の音楽史の中に存在しない人だったのだけど、だんなさんの影響で結婚後は毎年一緒に見ている。

毎年趣向を凝らしていて、手作り感があってとてもいい。今年はどんなだろう、誰が出演するだろうと毎年わくわくする。

何より、クリスマスにこの番組を見るといつもにっこりと心が洗われるような心持ちになる。そして「ああ、歌っていいな。歌詞に思いを乗せてメロディーを奏でることは人間ならではのことで、なんて優しいことだろう」と素直に思う。

 

今年は、今年亡くなったムッシュかまやつを偲んで、何曲かメドレーを歌ったのだけど、演奏前に15年くらい前のムッシュと小田さんの共演の映像が流れて、その中のムッシュがとっても素敵だった。

 

体のどこにも無駄な力が入っていなくって、ほがらかで、ひとかけらの攻撃性もないんだけど、なんにも怖くないという自然なたたずまい。

小田さんが「若いミュージシャンに伝えたいことってありますか?」と訊くと、

 

「あんまり小技を使わない方がいいよっていうか。

 自分の味を出してね。

 そうやってりゃ長い人生一度や二度、きっといいことあるよって」

とムッシュがさらっと言って、じーーーんとしてしまった。なんていいこと言うんだ(泣)。

 

「この人が言うからこそいい」ってこと、希望がふつふつと胸に湧き上がるようなことを当たり前のことみたいにさらっと言う。

「大人になるって、楽しいぜ!」と言った清志郎を思い出す。

なんとかっちょいいのであろう。到底追いつけないが、日本の宝だ。

 

そういう、愛のある空間で、優しい曲が次々と歌われていくのを静かに見て、毎年癒されている。

 

そして、近年のレギュラー、トライセラ和田唱さんは、個人的にめちゃ好みすぎる。

和田誠さんと平野レミさんの素晴らしいハイブリッド。いつもご機嫌。

知らなかった熊木杏里さんという歌手の「ほんじつわたしはーふられましたー」から始まる曲も、しんみりしてとっても良かった。