続・みずうみ

小さく平凡な毎日の中で、自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

「みみずくは黄昏に飛び立つ」

今日はぱたぱたとみんな朝からいなくなった。

息子は朝練、娘はいつも通り、だんなさんは湯河原。

そして私はこれから練馬の和凧職人の工房へ。

 

ウディ・アレンの新作、「カフェ・ソサエティ」が始まっているので、帰りに新宿で見て行こうかなーとうきうきしていたのだけど、昨日見て来ただんなさんが、

「うーん、ジェシー・アイゼンバーグはコメディには向かないなー笑えなかった」と言っていて、トーンダウン。新宿のはスクリーンもちっちゃいし、何より今日は、19時から錦織ージョコビッチ戦になった!ので!まっすぐ帰るとしよう〜ほくほく。

 

ジェシー・アイゼンバーグは、好きな役者さんのひとりだから、楽しみにしていたのだけど、やっぱりウディの代わりってかんじにはならないのだろうかな。だんなさんは、クリステン・スチュワートは絶賛していたけれど。

 

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川上未映子村上春樹にロングインタビューした、「みみずくは黄昏に飛び立つ」面白かったなあ。川上さんの質問が秀逸で、これまでで一番村上さんが「何をやってるか」ということが具体的にようく分かった。

作り手として、切実に思うところを率直に、かしこぶらずにぶつけていて、たじたじっとするほどの、その迫力が面白い。そしてやっぱり聡明な方なんだろうな、村上さんの言葉の意味するところの「肝」をさっと翻訳して、的確に要約したうえで、ぐっと先に進んで行く。

これが初のインタビューだという川上さん。すごいなあ、とただ感心。

インタビュアーというのは、聞き手の知性がまず問われる。そして、技術や場数は二の次で、話し手に対する深い理解と愛情、勇気も含めた本物の興味なのだなあ結局は、と思う。

 

インタビュー集「アンダーグラウンド」の執筆についての村上さんの話は、すごい話だった。

テープ起こしの相手の話に、自分自身を一回「くぐらせる」。相手の話の順序の入れ替えや言い回しなど、徹底的に文章は再構築される。ところが、その文章を相手にチェックしてもらうと「私が話した通りです」となっている。

私には、そういう納得性のある文章を書けているだろうか。いやあ全然だろうな、泣。

 

『何一つ、足したり引いたりはしない。その人のボイスを、より他者と共鳴しやすいボイスに変えているだけ。そうすることによって、その人の伝えたいリアリティはよりリアルになります。僕はそれを「マジックタッチ」と呼んでいます』

 

ううーん、ううーーーん。がんばろう・・・・

 

しかし、文章を書くことが本当に好きで、文章を磨くことが何よりという話には勇気づけられた。文体は格好ではなくて、命綱なのだ、ということ。文体が中身を引き出して行くのだということ。

また、分析するのではなく、ものごとをそのまま受け入れる体力をつけること、そういう力を身につけることが大事という話。そうかこのまま進んで大丈夫なんだな、という励ましに思えた。

 

さて、準備!