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続・みずうみ

小さく平凡な毎日の中で、自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

「キングスマン」「エール!」

台風が近づいているので、風が吹いている。

このところ、無風で蒸し蒸しとしていたので、風が吹くと生き返ったような心持ち。

部屋の窓を開けて、朝から2回洗濯機を回し、リネン類を取り替え、マットレスを立てかけて風を通した。

 

夕方息子が乗鞍から、だんなさんが宮崎からそれぞれ帰って来て、また我が家は事も無く4人体制に戻る。彼らのみやげ話を聞くのが楽しみなような、また飯炊き生活か、と思いうんざりもするような。

 

大量の洗濯物を畳み、干し、3枚のシャツにアイロンを当てながら娘とDVDを見た。

 

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キングスマン」★★★☆☆

アクション映画は特に好まないのだけど、コリン・ファース好きとしては一応見ておこうかと思い。子どもと見てだいじょぶだろうか・・・と思いつつ見てしまったけれど、(時々きゃーと言っていたけれど)まあ、良くも悪くも振り切れていて、あまりに絵空事すぎて残酷さは通り越していたかんじだ。

 

監督のマシュー・ヴォーンは「キック・アス」の監督だそうで、ちょっと狂ったような、タランティーノ的なユーモア感覚がやはりと納得。悪役にサミュエル・ジャクソンを配しているあたりもいかにもだ。

 

キック・アス」同様、マーク・ミラーのコミックの映画化だけあって、笑っちゃうような超人的なアクションと殺戮の連続。体が縦半分にきれいにまっぷたつなんてのを実写でやっちゃうのか、と驚き。

教会でコリン・ファースが一気に100人くらいをばんばん皆殺しするシーンに驚き、「威風堂々」に乗せて、「ノアの箱船」に乗ったVIPの頭が全員きれいに吹っ飛ぶシーンは爽快感すらあり。神経信号で踊らされた世界中の人々が素手で殴り合うシーンは、笑いがこみ上げるという。

観る者に倒錯した感覚を起こさせるが(「キル・ビル」以降の)タランティーノよりはぎりぎり品の良いものになっている、何か好感が持てるその絶妙なさじ加減にうなりつつ見ました。

 

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「エール!」★★★☆☆

フランス映画には、どこまでも生々しい、向き合うのがしんどいゾーンをついてくるような心理的に込み入った映画、言わずに「仄めかす」描き方をする映画が多くあり、しんどいんだけどやはりそれが見たくてフランス映画を見続けているなあと思う。

ところが最近のフランスでの流行なのか、この「エール!」のようにどこまでもストレートな、最後まで全くひねりのないストーリーのものに時々当たってあれっと拍子抜けしてしまうことがある。「グレートデイズ!」とかもそうだったなあ。

 

最近の日本映画でも、韓流ドラマに影響を受けたような、若くて美しい若者が余命幾ばくもないパターンや、子どもっぽい高校生の恋愛ものなど、自分には全く興味を持てないカテゴリーの映画が結構な本数コンスタントにつくられている。フランスにおいてもそういうマーケットの事情みたいなものはあるんだろうなとは思うのですが、まあ、子どもと見るには良い映画でしたが、フランス映画らしい屈託を期待して見るにはいささか食い足りないかんじは否めず。

とても感じの良いお話でしたし、きれいに撮っていたし、いいんですけどね、全然。個人的な好みとして、こういうただただストレートなものを見ることにもうあんまり時間を使いたくないような気がしてしまうだけで。

 

しかし、映画でフランスのティーンエイジャーの描写を見るといつも思うけれど、フランス人というのは「愛」に生きる人種なのだなあと思う。

高校生がデュエットでベッドで愛し合う男女の歌を歌い、レッスンする教師が「そんなんじゃまだまだ!俺を勃たせてみろ!」とか言うし。

親のセックスライフも普通にオープンに受け入れているし、愛と性とは「恥ずかしいこと」「秘め事」ではなく、なくてはならない当たり前のもの、何より大事にすべき重要なこととして堂々と扱う感じがあるのに圧倒されてしまう。

 

しかし、親と一緒に古今東西数々の映画を見て来た小4の娘は一体どこまで分かっているのやら。お風呂上がりは全裸でリビングをいまだ走り回っている彼女だのに、この映画を見ながら「ははーん、そういう訳でせっくすをしなかったんだね」と冷静に感想を述べてきてびっくり!した。学校でもまだ授業で習ってないと思うんだけど・・・。「ま、まそうだね」と消極的に話を合わせる母でありました。